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新型コロナウイルス変異株の増殖性を立体臓器「ミニ腸」で検証

ヒトiPS細胞由来の腸管立体臓器「ミニ腸」を用いて、腸管組織における新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)変異株2の感染性、増殖性および伝播効率について検証しました。その結果、ミニ腸において、デルタ株は従来株と比較して4〜6倍、高効率にウイルスが増殖し、隣接する複数の腸管上皮細胞間で感染クラスターを形成しました。また、感染に伴う細胞傷害性や炎症性サイトカインの分泌も顕著に見られました。一方、オミクロン株BA.1およびBA.2は腸管組織での感染・増殖効率は極めて低く、細胞傷害・炎症関連因子の上昇はほとんど見られませんでした。このようなウイルス変異株ごとの組織・臓器レベルの感染性や増殖性の変化は、ヒト体内の感染現象を反映していると考えられ、現在流行しているオミクロン株の病態理解に役立つことが期待されます。本研究は、国立成育医療研究センターの阿久津英憲先生らとの共同研究として米国消化器病学会誌「Gastroenterology」(IF= 22.682 )にオンライン掲載されました。

 

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Gastroenterology

NHKニュース

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